歯周病セルフチェックで大切な歯を守りましょう

あなたは大丈夫?

30代以上の3人に2人がかかる歯周病

セルフチェックで大切な歯を守りましょう

歯の喪失原因第1位といわれる「歯周病」。厚生労働省の「平成28年歯科疾患実態調査」によると、30代から60代にかけての有病率が高く、30代以上では3人に2人が歯周病との報告もあります。しかし、歯周病は徐々に進行するため、初期の段階では自覚症状がなく気が付かない方も多くいます。「まだ若いから大丈夫......」と油断せず、日頃から自身の歯をセルフチェックし、歯周病を予防しましょう。

すぐにできるセルフチェック!

歯や歯茎の状態を観察してみましょう。以下の項目に1つでも当てはまる方は歯科医院の受診をおすすめします。

□歯肉の色が赤い、もしくはどす黒い

□歯と歯の間の歯肉が丸く、腫れぼったい

□歯肉が、疲労時やストレスがかかっている時に腫れやすい

□歯肉が退縮して、歯と歯の間に隙間ができてきた

□歯が長く伸びてきた

□歯の表面を舌でさわるとザラザラする

□歯磨きの時に歯肉から出血しやすい

□起床時に口が苦く、ネバネバして気持ち悪い

□歯肉を押すと白い膿がにじみ出てくる

□歯の動揺がある(グラグラする)

□歯と歯の間に食べ物が挟まりやすい

□上顎の前歯が出てきた

□人から口臭があると言われる

出典:野口俊英ほか:歯周病のチェックポイントと予防法、口腔ケアのABC(河合幹ほか編)、医歯薬出版、1999, p168

歯周病予防は毎日の歯磨きから

歯と歯茎の隙間を丁寧に磨きましょう

歯周病は、「歯周ポケット」と呼ばれる歯と歯茎の隙間にある溝に細菌が侵入し、歯肉が炎症を起こす病気です。炎症がひどくなると歯を支える歯槽骨が溶け、最終的には歯が抜けてしまうこともあります。予防するには毎日の歯磨きで歯と歯茎の隙間を丁寧に磨き、細菌の塊である歯垢がつかないようにすることが大切です。

<歯を磨く5つのポイント>

●磨き忘れがないよう奥歯から順番に磨く

●「噛む面」「歯と歯の間」「歯と歯茎の間」を意識する

●歯と歯茎の間は45度の角度で歯ブラシをあてる

●奥歯、前歯の裏、歯並びの悪く磨きにくい箇所は歯ブラシを縦にする

●5mm程度に細かく動かしながら軽い力で磨く

固まってしまった歯石は歯科医院で除去しましょう

磨き残した歯垢が固まり歯石となると、セルフケアだけでは取り除くことができません。歯科医院では専門の器具で歯石を除去してくれます。歯周病は早期発見・治療が大切です。歯科医院の健診では、歯周ポケットの深さや磨き残しをチェックし歯磨きの指導もしてくれます。セルフチェックに加え歯科医院での健診を定期的に受診することで、大切な歯を守りましょう。