お口の健康維持に効果的な3つのセルフケア
お口の健康維持にはセルフケアが重要
虫歯、歯周病、口臭などのお口のトラブルを予防するためには、どれだけ効果的にプラークコントロールができるかがポイントになります。
プラークコントロールとは、虫歯や歯周病の原因となるプラーク(歯垢:細菌の塊)を減らすことです。
プラークコントロールには、定期的なプロフェッショナルケア(歯科予防処置を歯科医院で受けることなど)と共に、毎日のセルフケア(個人が自らの生活の中で注意していくもの)の実施が効果的です。
今回は、お口の健康維持に効果的な3つのセルフケア(ブラッシング、フロッシング、マウスウォッシング)についてご紹介します。
- ブラッシング
セルフケアの基本はブラッシングです。
歯ブラシは材質、ヘッドの大きさなどさまざまな種類が市販されており、またブラッシングにはさまざまな方法があります。しかし、お口の中の状態は、年齢、歯の形態や歯並びなどにより人それぞれで、すべての人に適したブラッシング法はありません。
最も大切なのはプラークを除去することです。個人のブラッシング法については、歯科医師や歯科衛生士など専門家の指導のもと、個人に最適な方法となるように工夫していくことが望ましいです。
- 歯間部清掃(フロッシング)
ブラッシングだけでは、歯間部(歯と歯の間の部分)に磨き残しのプラークが残ってしまいます。プラークの除去率を上げるには、ブラッシングの補助として歯間部清掃を行う必要があります。
歯間部清掃には主にデンタルフロスと歯間ブラシを用います。
歯ブラシでは約58%しか取れなかった歯間部のプラークを、歯ブラシにデンタルフロスを併用すると約86%まで取り除けます(※)。
また、適切に応用することで歯ぐきのマッサージ効果も得られます。
- マウスウォッシュの使用(マウスウォッシング)
ブラッシング、フロッシング後の仕上げに、殺菌力の高いマウスウォッシュを使用して、お口全体の化学的プラークコントロールを行います。
細菌は、歯だけでなく、お口の粘膜や舌などお口の中全体に存在します。マウスウォッシュは粘膜や舌などお口の中全体に行き渡ります。
薬用成分の入ったマウスウォッシュで、お口のすみずみまでぶくぶくうがいをして、お口全体を殺菌、洗浄します。
マウスウォッシングは、お口の環境を整える補助的な役割を果たします。
日常のセルフケアで、ブラッシングに加え、歯間部清掃やマウスウォッシュを使用することは、お口の健康維持に効果的です。ぜひ皆さんも3つのセルフケアを取り入れてみてはいかがでしょうか。
※出典:山本昇 他.日本歯周病学会誌1975