お口のケアは口だけの問題じゃない!

口は体の中で一番細菌の多い場所

実は1gの歯垢には約1000億もの細菌がいると言われています。なぜなら口の中は細菌にとってとっても環境のいい場所なんです。

とはいえ、口の中の細菌は本来それほど体にとって悪いものではなく、ちゃんとしたケアをしていれば問題ありません。

だけど、もしお口のケアを怠ってしまったら、菌はどんどん増え続け、歯周病や虫歯になるだけではなく、重大な病気につながってしまうんです!

歯周病から心筋梗塞・脳梗塞に

心筋梗塞・脳梗塞は生活習慣病ですが、歯周病菌が原因の一つとして注目されるようになりました。

歯周病菌が血管の中に入ると、それが刺激となって血管が詰まってしまい、心筋梗塞や脳梗塞になります。

重い後遺症に苦しむ人も多く、心筋梗塞は心臓の働きが弱って、とても疲れやすくなったり、心不全を起こして入退院を繰り返す人も。

脳梗塞も体の麻痺や言語障害、認知症などの後遺症が残ってしまうと、日常生活に支障をきたしかねません。

歯周病から糖尿病に

歯周病と糖尿病は深い関係にあることが明らかになっています。

歯周病菌が血管の中に入ると、血糖値を下げるインスリンを作りにくくします。すると、高血糖になり、その状態が続くと糖尿病になってしまうのです。

糖尿病になると免疫力の低下などが起こって、歯周病が悪化しやすくなり、それがまた糖尿病を悪化させ......という悪循環。

ですが、口の中を清潔に保つことで、糖尿病が改善されることがわかっています。

糖尿病は合併症として神経、目、腎臓の障害を起こし、最近では癌や認知症とも関連があると言われているやっかいな病気。

お口のケアを行うことで、糖尿病を予防しましょう。

歯周病と妊娠・出産

妊娠中は、つわりのためにお口のケアが十分にしにくい状態です。ですが、妊娠中こそ、歯周病にはならないように気をつけなくてはなりません。

歯周病と低体重児早産との関連が指摘されているからです。

妊婦さんが歯周病の場合の低体重児早産のリスクは、そうではない妊婦さんの7倍!

低体重児早産で生まれた子どもは将来色々な病気にかかるリスクが高くなると言われています。

安心して出産を迎えるためには、妊娠前からの徹底したお口のケアをおすすめします。

歯周病といろいろな病気

歯周病は他にも、誤嚥性肺炎、骨粗しょう症、関節炎、腎炎、メタボリック症候群などたくさんの病気と関連性があることがわかっています。

逆を言えば、口腔清掃がしっかりできていれば、これらの病気にかかるリスクを減らせるのです。

毎日のお口のケアで、万病を予防しましょう!